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スコーミッシュでの暮らし #16 ワーホリ1年目の夏を振り返る

2025-10-08 (ANJUブログ)

こんにちは!

スコーミッシュはすっかり秋、いや冬?です。
寒いです。10月になると同時に、ヒートテックを着ている私です。

「今年の夏は一瞬でした」と書こうと思ったのですが、意外と長かったです。
人は新しい経験をすると、時が長く感じるという話を聞いたことがあります。
子供の頃、1日、1ヶ月、1年が長く感じませんでしたか?
あれは、毎日が新鮮で新しい経験の連続だったからとか。

そんなことはさておき、今回は短いようで長かったワーホリ@スコーミッシュの夏を振り返ります。
今後スコーミッシュに長期的に住んでみようかなと思っている人には参考になるかもしれませんし、
ツアーで来る人にも何か楽しみ方のヒントになれたら嬉しいです。

【クライミングに関して】

・登れる頻度時間
岩を登れる時間がたっぷりあります。なんせ、夏は夜の21時半とかまで明るく、ほぼ晴れなんですから。働き方によりますが、1日に2つ仕事を掛け持ちしなければ毎日登れます。

↓20時半


カフェ系の仕事は朝早いので、早朝から夕方の仕事になります。この場合、夕方から登れます。例えば16時まで働いて、17時から登れば4時間ほどクライミングの時間を確保できます。しかもアプローチが近いので、仕事終わりにトラッドやスポートルートにも行けます。

一方で、レストラン系の仕事は、夕方から人手が必要になるところが多いです。なので、16時、17時からの勤務も多いです。その場合、朝から夕方まで登れます。私はこちらのパターンでした。

ただ、初めて家から岩場までの距離が10分という世界に身を置いてみて、私は到着後3ヶ月ほどでモチベーションの落ちを感じました。最初の3ヶ月は、毎日遊ばなきゃ!という気持ちで1日にクライミングとマウンテンバイク両方行くなんてこともしていたのですが、今は…できない。笑

でもこれは人によりますね。夏の間ほぼ毎日クライミングするモチベがあるけど体がついてこないから、仕事を2つ掛け持ちする日を作って強制レスト日を設けていた友人もいます。

・ツアーのしやすさ
日本の夏って、どこも暑いじゃないですか。私は行ったことありませんが、北海道に行けば快適に登れるんでしょうが、他に選択肢が少ないように感じます。

ただ、スコーミッシュにいると、以前書いたアルパインクライミングエリア:タンタラスがすぐそばにあります。


また、8月にお隣の州、アルバータのキャンモアという所に車で1000km弱走って行ってきました。こちらは、スポートクライミング主体ですが、ロッキー山脈のスケールの大きさに日々驚かされました。今度ちゃんと書きますね。
↓キャンモア


同じくアルバータにはバガブーというアルパインエリアもあるので長期でアルバータに行けばこちらにも行けます。

スコーミッシュ自体が世界中からクライマーの集まる「超」有名な岩場です。でも、そこを拠点に、さらに夏の間もツアーに行けてしまう。それがカナダの凄さかもしれません。

【生活に関して】

・食事
カナダにいると、日本食なんて食べれないでしょ?と思うかもしれませんが、私はほぼ日本食しか食べていないです。
レストラン等で働くと賄いを貰えます。キッチンにいれば、余ったご飯をもらえることも多いです。それらを有効活用すれば食費がかなり浮きます。

また、スコーミッシュにはサクラマートという日本食スーパー兼食事処があるので、そこで調味料からチャーシュー、鰻、どら焼きまでなんでも手に入ります。バンクーバーに行けばもっと大きなアジアンマーケットがあるので、大体の日本の食材は手に入ります。

↓カレールーも手に入ります


ただ、クオリティの高いスイーツにはなかなか出会えないですね。日本にいた頃は、当たり前にあった、コンビニスイーツやカフェのケーキ。ホイップ入りのどら焼き、クレープ、シュークリーム、いちごタルトのケーキ、ショートケーキ……。恋しいです。

恋しいので先日ベイクドチーズケーキを焼きました。あんこも作りました。

↓雨の日の正しい過ごし方


↓市販のパンに、作ったあんこと市販バターを挟んで…


さらに、意外にも山菜取りやきのこ狩りもできます。
この前は雨の日に松茸を採って食べました。きのこ、もともと大好きではないのですが、自分で採った松茸は格別美味しかったです!

カナダの松茸


・仕事
私は5月からのキッチンの仕事に加えて、最近新しくもう一つ違う仕事を始めました。冬に向けてお金を稼ごうという魂胆です。

特に夏の間はスコーミッシュに訪れる人がたくさんいるので、仕事が見つけやすいです。お店側も仕事のトレーニング期間が欲しいと思うので、夏前の春が一番見つけやすいかと思います。
夏が終わると、仕事が減ってきますが、夏の終わりと同時にこの地を離れる働き手も多いので、意外と秋口も仕事は見つけやすかったです。
冬は聞く話によると見つけにくそうです。冬はお隣ウィスラーの方がお仕事多いと思うので、そっちに行き、ウィンタースポーツを楽しむのもありでしょう。

とはいえ、出産の関係で仕事を離れる人や、ビザの関係で辞める人、等、季節に関係のない人の入れ替わりもあるので、なんとかはなるでしょう。

・言語
スコーミッシュには英語が母語でない人がたくさんいます。私の職場にはフィリピンの人が多いです。なので英語が流暢でないからと言って、生活に困ったことはあまりありません。大事なのは「気持ち」です。ジェスチャーでもカタコトでも一生懸命話していると、多くの人がちゃんと耳を傾けてくれるので安心してください。ほら、「クライマーに悪い人はいない」っていうでしょう?クライマーの街スコーミッシュにも悪い人いないので大丈夫です。

また、最近始めた仕事というのも実はサーバー(ホール)の仕事でして、頑張ってお客さんの前に立ってしゃべっています。今のところクビにはなっていないので、なんとかなっていると信じたいです。とりあえず大事なのは「気持ち」と思って今後も頑張ります。

ただ、車やバイクをショップで見てもらったり直す際には、専門用語が全然わからない私からしたら、もう英語でのやり取りは無理難題。英語が堪能な日本人にヘルプを何度も求めながら頑張っています。

・車
スコーミッシュは意外と交通機関がしっかりしていて、車なしで生活している人も多いです。8月までは岩場(Chief)までのバスも出ているので車なしツアーも成立します。

でもやっぱり、ここ住んでアウトドアをするなら絶対にあったほうが楽しいと思います。私は岩場から比較的遠目のエリアに住んでいますが、それでも車で10分で着きます(「遠い」とは)。また、アルバータまでも車で行きました。ガス代と飛行機代があまり変わらなかった説が出ていますが、でも荷物詰めるし、車で寝れるし、現地での移動にも困らないし、車最高。

なので、住むなら、私個人の結論としては、「車はあった方がいい」です。

ちなみに私の愛車は中古で4500ドルで買いました。ここに税金と保険とかかるので、大体70〜80万くらい最初にかかりました。その後、ちょこちょこ修理に1300ドルくらいかかっています。

中古車の相場は体感、
3000〜5000ドル 修理が必要な場合が多い
5000〜8000ドル 修理が必要かは運次第
8000〜     修理が必要でない場合が多い
こんな感じです。

さらに10月以降は冬用タイヤの着用が義務付けられているので、タイヤ購入と取り付け費用で1000ドルかかりました。

私の山の師匠は「車は山遊びにおける最大のギア」とおっしゃっていましたが、その通りだと思います。
日々車にお金が溶けて行っていますが、最大のギアと思って無心で支払っています。

↓最重要ギア:車




長くなりましたが、以上がスコーミッシュの夏を過ごした振り返りです。誰かの参考になれば幸いです。

ところで、この夏、私は正直クライミングにあまりコミットできませんでした。
かといって、マウンテンバイクにコミットしたかというと・・・あんまりです。
カナダ暮らし、クライミング、バイク、それから「書きもの」、こんなにも多くのことを同時進行したのは初めてです。
一つにコミットするという生き方が自分に合っていると思っていたけれど、意外と同時進行も悪くないです。
特に、書く仕事をしたいという思いがあるので、今年少〜〜しずつ書く機会が増えてきているのは非常に嬉しいです。


では、では、また。

寺井杏雛