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樋口純裕によるLa Sportivaシューズのレビュー#3

2024-08-26 (商品紹介)


樋口純裕 Masahiro Higuchi

1992年生まれ 身長 167cm 佐賀県(日本)出身 / Saga (Japan)
彼が長くサポートを受けるイタリアの老舗メーカーLa sportivaのシューズをすべて取り寄せて履き込み、履き比べて、レビューを拵えてくれたので皆様のシューズ選びのお助けの一つにしてもらえれば嬉しい。
前回フューチュラチョークのレビューマンダラチョークのレビューはこちら

今回のレビューはLa sportiva"ソリューションコンプ”


幅は狭め、高さはある、シューズがガッチリしている、 通常のソリューションと比較し、剛性が高く、幅が狭く、トゥーラバーとヒールの形状が変わっているのが特徴。
剛性による硬さでソールが硬いわけではないので、馴染むと剛性のシューズ特有の弾く感じはなくなる。
また、ベルクロが先代のソリューションと比べて太くなり、多少雑に引っ張っても切れにくくなっている。
それでも扱いは優しく丁寧であるに越したことはない。詳しい締め方はフューチュラの方で少し触れているのでそちらを参照のこと。
高い剛性故に慣らすのにはそれなりの時間を要する。
慣らし終えて自分の足に馴染んでしまえば足入れは良い方の部類に入ってくるが、一定期間履かなかったり、足が浮腫んでいたりすると少しがんばって履かないといけない。最初はビニールでのアシストがおすすめ。
シューズ自体が硬いのでホールドを踏んでいる時に感じる反発は他のハイエンドモデルと比較してもかなり強い。
幅が狭いため転がってしまいそうだなと履き始めの時は思っていたが、こちらも高剛性の恩恵でシューズがあまり変形しないため、ハリボテなどの大きな面を足全体で乗っていくときに、シューズがしっかり踏ん張ってくれている感触がはっきりとある。
そういった課題を登るときは他のシューズを履いて登るよりも安心感があるし、実際に滑り難い。
幅が狭く足先が1点に集められることでつま先に力が込めやすく、薄い線形のエッジや結晶状の1点だけが飛び出したようなものなど、小さなフットホールドに対してもかなりの踏みやすさを感じる。
トゥーラバーが通常モデルと異なり、インサイドだけでなく足の甲全体を覆うようなラバーになったため、現代のボルダーに必要なあらゆる方向からのトゥーフックがかけられるようになっている。
ヒールも通常モデルとは異なる形状のカップが採用されている。
通常モデルの方は先代の一体型のヒールカップをそのまま採用しているが、コンプではフューチュラやセオリーと同型のものを採用している。
現代のコンペクライミングで多用する大きな面へのヒールについては、一体型の硬く剛性のあるものよりも、少し柔らかく面に対して押し付けられるタイプのものの方が向いているからではないかと思う。
私はフューチュラが発売される以前はソリューションを使っていて、一体型のヒールカップはとても気に入っていた。
しかし、足の側面を押し付けるタイプのヒールフックは、細身の柔らかいヒールカップの方がやりやすいと思った。
このソリューションコンプというシューズは、シューズを使いこなすというよりはシューズがクライミングを助けてくれる、そんな感覚が私にはある。
実際にあまり得意ではない現代ボルダーのときはこのシューズに大いに助けてもらっている。
そんな性格のシューズなので上級者でなくても、ジムで3,4級に手が出せるようになってきた方や、つま先面乗りヒールトゥーなんでもできるシューズが欲しいといった方に試してもらいたいシューズの1つだ。

ソリューションコンプの商品ページはこちら

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