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スコーミッシュでの暮らし#33 トラッドシーズンイン!/ 登攀時に地震が発生したらどうする?
2026-06-16 (ANJUブログ)
こんにちは!今年(2026年)のスコーミッシュの春は、去年と比べて雨がかなり少ないおかげで、しっかりトラッドシーズンインできました!
雨が少ないのはクライミング的にもちろん嬉しいのですが、夏の水不足がすでに心配されているのと、焚き火の禁止令も早くも5月頭に出てしまいまいた :(
さて、今回は今シーズンもトラッドシーズンインしたお話です!
Neat and Cool 5.10a TOP100

この日はスコーミッシュにて4児の母をしているMikiちゃんの初外ロープデビューの日でもありました!
私もシーズン初ロープでちょっとドキドキ…。
近くの5.8でアップをしてから、エリア名にもなっている人気課題 Neat and Cool 5.10a を登りました。
クラックを左上し、棚を左へトラバース。さらに今度は右上へトラバースして、最後はまたクラックを登るという、ギアセットが肝となるくの字クラックです!しかも、壁が傾斜しているためかな〜〜りパンプします。
実際に登ってみると、いきなり序盤からギアセットが難しい!ちょっとランナウトしながら「トラバースのセクションで何かプロテクションが取れるだろう」と甘い見立てで突っ込んだところ、何も取れずに大ピンチ。迷っているうちにすごくパンプしてきて「このまま落ちたらグランドフォールする…」とシーズン初トラッドから本気のクライムダウンをしました笑。
クライムダウン後もう一つカムを決めて、安堵のテンション。
5.10aでテンションしてしまった〜〜〜〜!!!
結構ショックでしたが、シーズン初めで大怪我するよりはよしとしましょう。
カムが増えて安心、さらに腕のパンプも落ち着いたところで再度登ります。今度は無事にトップアウトすることができました。
Mikiちゃんにはトップロープで登ってもらいます。スイスイ登る!トラッド初めてなのに!すごい!
私ももう一度ちゃんと登ってRP。
いや〜改めてトラッドはギアセットとメンタル的な要素の強い遊びだなと思い出しました。
それからこのルート、トップ100で人気課題なのですが、実際にグランドフォールの事故も何度か起きています。登る際はギアセットにご注意ください!
The Zip 5.10a Top100

こちらは去年スコーミッシュにやってきて最初に登ったトップ100のルートです。前回は小雨の中登ったので結構怖かった!
今回は晴天の中気持ちよく登ることができました。
パラレルで綺麗なクラックとは異なり、一筋縄ではいきません。丁寧にフェイスの足を探ったり、ちょっとムーブが出てきたり、非常に面白いルート。楽しい1本です!晴れている日にぜひ!
St.Vitus' Dance 5.9 Top100

こちらもトップ100の人気のマルチピッチ。
6ピッチほどでチーフの下部「エプロン」を登る楽しいラインです。
1・2ピッチ(5.7、5.10a)
最初は他のいくつかのルートと同じ出だし。

ジャングルジムのような木も使ったクライミングから始まり、少し斜面を歩いて正面の壁を目指します。

正面の壁の目の前のスプリッタークラックを登れば5.10a、左から登れば5.8になりますが、今回は5.10aをチョイス。
ちょっと広めのクラックがピリッと楽しいです。
3ピッチ(5.8)
また少し歩いて正面の壁へ移動。壁の顕著な長いハンドクラックを登るピッチです。
気持ちよくて楽しいピッチ!
長いのでカムをたくさん打ちたくなりますが、#3一つは終了点用にとっておくことをお勧めします。
4ピッチ(5.9)

核心ピッチ!クラックからクラックへのトラバースがピリッと辛いです。
去年の夏に、誰か知らないクライマーがこのピッチで盛大にフォールしていたのを偶然下から眺めていたので心していきました。でもちゃんと5.9の範疇だったと思います。
5ピッチ(5.9)
かぶったハンドクラックは短いけれどとっても楽しいです!今回は木で切りましたが、このままトップアウトの方がスムーズです。
6ピッチ(5.5)
最後は易しいスラブを登って森を目指します。プロテクションは取れませんが、5.5なので大丈夫。
この後、いくつかのマルチを繋げればチーフの一番上まで抜けることもできますが、今回はエプロンだけ登って懸垂下降して終了しました。エプロンマルチは歩いても降りられますが、夏や週末など混雑時は下からどんどん人が来るので、懸垂下降よりも歩いての下降がおすすめです。
そして今回はMikiちゃんの初マルチの日でもありました!
連れて行ってもらうことが多かった私も、すこ〜しずつ連れて行く側?になってきて、いつまでも初心者気分ではいられない!もっと精進しようと思いました。
そして、誰かに教えたり、誰かに「安全に登ってもらうためにはどうすべきか」を考えるのは、システムを理解する上で非常に大事なことだと実感できました。
「安全」に関してここで一つ。
先日ブログを担当している担当の方からこんな質問をいただきました。
「登っている時に地震が起きたらどうする?」
どうしますか?私は、地震発生時に考え得る最大の危険は「落石」だと思います。揺れ自体による自然発生の落石はもちろん、振動で緩くなってしまった岩をクライマーが落としてしまう危険性というのもあると思います。以下、私なりにどうすべきか考えてみました。
「クライマー」
揺れている最中:安定したホールドや棚にとどまる。安定した場所がなくてもひとまず登るのを中止して、上からの落石はもちろん、自分が落石を誘発することを防ぐ。
揺れが収まってから:落石に注意して即座にロワーダウン。
「ビレイヤー」
揺れている最中:上からの落石が当たりにくいポジション(オーバーハングなど)に移動し、さらにザックなどで頭を守る。ただし、絶対にビレイの手を離さない。こういった緊急時にオートビレイデバイスは少し安心感がありますね!
揺れが終わってから:クライマーをロワーして、引き続き上からの落石と、自分の落石の誘発、浮石に注意しながら下山する。
ではもし、どちらかが負傷し、意識を失う・行動不能になったら?
「クライマーが負傷した場合」ビレイヤーは緊急脱出(ロープを仮固定し、自分のハーネスからクライマーの荷重を抜くこと)をし身動き取れるようにし、救助を呼ぶ/救助を行う。
「ビレイヤーが負傷した場合」
ビレイヤーがオートビレイデバイスを使用している場合
クライマーがフォールして宙吊りになってしまった場合:プルージックとスリングを用いてフォール時の支点まで自己脱出する。クライマーがロープをガシガシ登る振動で、ビレイデバイスのロックが不意に外れる可能性があるので、 登り返す際は自分の下に必ず「バックアップの結び目(エイトノットなど)」をロープに作りながら登る。その後は以下同様。
フォールしておらず支点のそばにいた場合:速やかにセルフビレイを取り、ロープを静かに手繰り懸垂下降する。
ビレイヤーがオートビレイデバイスを使用していない場合
フォールしておらず支点のそばにいた場合:速やかにセルフビレイを取り、ロープを静かに手繰り懸垂下降する。
以上、私の想定であり、正解というわけではございません。
また、登っているのがスポートルートなのか、トラッドなのか、スラブなのか、オーバーハングなのか、あらゆる状況によって行動は変わってきます。
ただ、みなさんの考えるきっかけになればと思い書きました。
私も以上の行動が100%正しいのか、またいざとなったときに実際に脱出できるのか、正直疑問です。
でも実際に想定してみて、いざとなったときに「プルージックが必要だ」ということや、「カラビナ1枚での懸垂下降の方法を復習しておこう」などなど気づきがたくさんありました。
なので、今回の「地震が起きたら?緊急時にどうする?」というお題は、今後安全に関する講習に参加したり、友人と実際に岩場で緊急時を想定した練習をしてみたいと思えるすごくいい機会になりました!!
以上、トラッドシーズン頭のお話と、安全にまつわるお話でした!
本当に今年は毎日天気が良くて、でも気温も高すぎない日が多く最高のクライミングシーズンです。
去年は、1年スコーミッシュにいたにもかかわらず、あまりクライミングにコミットできなかったので今年こそは5.11代のフィンガーをたくさん登って経験値をつけながら、難しいものにも挑戦したいです!
今年はメンタル強化と早く綺麗に登る、などなどトラッド目標盛りだくさんなので、もう少しトラッドにコミットできる夏にしたいですね〜〜!
では、また。
寺井杏雛